名護市辺野古の新基地建設を巡り沖縄防衛局の設計変更申請を県が不承認としたことを受け、玉城デニー知事の判断への支持を呼び掛ける集会が3日夜、那覇市の県庁前と、東京都千代田区の首相官邸前で同時に開催された。両会場とも主催者発表で500人が集まり、政府に対し、軟弱地盤の問題などで工事長期化が避けられない計画に改めて「NO」を突きつけた。
県庁前では、主催した「オール沖縄会議」共同代表の新里米吉・元県議会議長が「知事の決断を支持し、運動を拡大強化していかなければならない」と強調。「(前知事の)翁長雄志さんが元気なら、『やまと政府んかいうしぇーらってーならんどーさい』(政府に見くびられてはいけませんよ)と、げきを飛ばしていたと思う。その思いをしっかり心に、県民で今こそ立ち上がろう」と力を込めると、市民らが拍手で応えた。
集会後は国際通りをデモ行進し、道行く人らに玉城知事の判断への支援を呼び掛けた。右翼団体の街宣車も押し寄せて大音量で抗議し、辺りは一時騒然とした。
「不承認」への賛同は東京にも広がった。首相官邸前は「不承認を断固支持」などと書かれたプラカードや横断幕を持つ市民らが「辺野古の海を土砂で埋めるな」などと声を上げた。
集会には「辺野古移設反対」を掲げる国政野党議員も参加。立憲民主党の山岸一生衆院議員は「工事を止めるために力を尽くす」と力を込め、日本共産党の井上哲士参院議員は「辺野古移設計画は技術的にも破綻している」と指摘した。(當山幸都、安里洋輔)