【うるま】沖縄県、国、米軍の3者による調査で、うるま市昆布の米軍施設から基準値1600倍のPFASを含む汚染水が検出されたことや調査結果を公表していないことに対し、施設の周辺住民からは「あまりにも大きな数値」「米軍は加害者の立場であるのに、被害を隠すとは腹立たしい」など、怒りや生活への影響を危惧する声が上がった。
昆布自治会の與古田敬子会長は「以前の県の独自調査では人体に影響を及ぼさないとされる数値だったのに…。あまりにも大きな数値に驚いている」と語る。汚染水が流出した排水路は天願川に合流するため、「周辺土壌への影響も心配だ」と強調した。
7月下旬には結果が判明していたにもかかわらず、米軍との調整で合意に至らず、これまで公表ができなかった。有機フッ素化合物(PFAS)汚染から市民の生命を守る連絡会共同代表の伊波義安さんは「米軍は加害者の立場であるのに、被害を隠すとは腹立たしい。早急の公表が当然であるのに」と怒りをあらわにした。
流出事故の発覚後に、抗議行動をしたうるま市島ぐるみ会議の宮城英和事務局長は「基地がある限り、このような状態が続く。一つの地域だけでなく、各地域で一丸となって声を上げたい」と語った。同会議では、5日の午後4時から、流出現場の近くで改めて抗議活動を予定している。(新垣若菜)