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首里城の復元について考える研究者らの団体が8日、沖縄総合事務局を訪ね、正殿の大龍柱を相対(向かい合わせ)で復元するとした、国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」の暫定的な結論について「独断的で非論理的かつ非科学的な結論」と抗議し、撤回して正面向きで復元するよう要請した。正面向きを求める署名6047筆も提出した。
抗議・要請したのは首里城再興研究会、絵図から考える首里城の会、大龍柱を考える会の3団体。連名の抗議・要請文は、相対に描かれた尚家文書の「御普請絵図帳」(1846年)から、正面向きに写った仏海軍の古写真(1877年)の間に向きが変わったと指摘しながら、その証拠がないまま相対で復元するとした暫定結論について「論理矛盾を含み、かつ誤った結論を導き出している。沖縄の学術史上における前代未聞の事態」と批判した。
御普請絵図帳などの大龍柱は前脚の位置が実際とは逆に描かれていることや、現存する残欠のノミ跡から正面向きだったとする研究結果などを、技術検討委員会が「無視・黙殺している」と指摘した。
(稲福政俊、写真も)