交通事故、アプリで防止 トヨタレンタリース沖縄が実証実験 音声で注意、運転診断も


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事故多発地点に近づくとタブレットに注意喚起の画面と音声が流れる(上の端末)=9日、那覇市内

 トヨタレンタリース沖縄(那覇市)は9日、レンタカーの事故を減らす試みとして、事故多発場所や運転診断ができる車載タブレット用アプリの実証実験を始めた=写真。過去10年の事故データから設定した本島内8カ所の事故多発地点に近づくと、「追突事故に注意」や「右折に注意」など注意を喚起する音声がレンタカー内に流れる。

 運転時の速度や加速状況、急ブレーキなどのデータから、安全運転の度合いも診断できる。タブレットに表示されたイラストの表情が、安全運転だと笑顔、危険運転だと困った顔にリアルタイムで変化するほか、運転終了時に総合診断結果が表示される。結果に応じてクーポン券を進呈し、安全運転を啓発する。

 観光客を中心にレンタカーの利用が多い沖縄では事故も多いため、実証実験場所に選定された。特に外国人ドライバーによる事故が多く、同社が貸し出すレンタカーでも年間千件近く発生している。国際線再開に向け、アプリの多言語化も目指している。実証実験期間は2022年5月31日までで、レンタカー20台にタブレットを設置した。

 トヨタ・モビリティ基金(東京都)が企画し、矢崎総業(東京都)がアプリ開発を手がけた。JTB(東京都)がデータ分析などを担当する。 

(中村優希)