粟国村、沖縄県に2千万円返還 子育て支援金の手続きで不備 子や保護者に影響なし


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 【粟国】公立保育施設などの運営にかかる子ども・子育て支援制度の負担金を巡り、粟国村は2015年度から4年間で支給した2104万9364円について手続きに不備があったため、県に返還を申請したことが9日までに分かった。村議会12月定例会は返還額を計上した補正予算案を可決した。村は請求書を受け取り次第返還する。子どもや保護者らへの影響はないという。

 村は15年度の新制度施行後も旧制度に基づき、処理していた。新制度では勤務証明書などを基に保護者の保育の必要性を認定し、認定書を交付するが、これらの手続きが踏まれていなかった。

 20年9月、村職員が気付き、県に相談。新制度へ移行した15年度から4年間の負担金を払い戻すことになった。

 15年度の負担金には、新制度では支援対象外となる共働きでない世帯分約223万円が含まれた。同年度分について村は今年3月の村議会で同額分を補正予算に計上し、先に返還を済ませた。

 度重なる村の不祥事に、高良修一村長は「税金を納めていただいている村民に示しがつかない。深くおわびするとともに今後も職員の資質向上に努めたい」と話した。

 (比嘉璃子)