「基地は全国の問題」 部品落下4年 園長、東京に現状訴え


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事故当時の様子と沖縄の現状を、オンラインで東京の参加者に伝える緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長(手前)=11日、宜野湾市野嵩の同園

 【宜野湾】宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園に米軍機の部品が落下した事故から7日で4年がたったことに合わせ、同園の神谷武宏園長は11日、東京とオンラインでつなぎ、事故が起きた日の様子や沖縄の現状を報告した=写真。神谷園長は「沖縄の基地問題は日本の問題であり、みんなで考えるべきだ」と訴えた。

 主催は「改憲・戦争阻止!大行進実行委『チーム緑ヶ丘1207』支援プロジェクト」。神谷園長は「ドンという激しい衝撃音があった。トタンの屋根のへこみから、相当な力が加わって落ちてきたことが分かる」と当時を振り返った。あと50センチずれていたら園庭に落ち、園児らに当たる可能性があったことも指摘した。その6日後、普天間第二小学校に米軍ヘリの窓が落下した。神谷園長は「沖縄では本当にあり得ないことが相次いで起きている」と述べた。

 職員や保護者らでつくるチーム緑ヶ丘1207会長の宮城智子さんは「ただ安心安全な環境で、子どもたちに遊んだり、学んだりしてほしいとの思いで活動を続けているが、状況は何も変わらない」と伝えた。東京の参加者は「命に関わる問題だ。何も変わっていないという声を聞き、胸が痛い」と語った。

(砂川博範)

 


 

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