【東京で藤村謙吾】琉球舞踊重踊流の志田房子さんが東京の国立能楽堂で14日、自身の「琉球舞踊立方」(各個認定)保持者=人間国宝=認定を記念した公演「琉球舞踊志田房子の会」を開催した。志田さんの独舞3題のほか、斉唱や弟子の舞踊など計6題を披露した。
東京の文化人らも観劇し、至芸の舞台を通じて沖縄の伝統芸能の奥深さを堪能した。
古典女踊「諸屯」では、抑制させた中に高ぶる感情をにじませ、歩みを進めるたびに幽玄の世界に観客を誘った。
観劇した「狂言」人間国宝の野村萬さんは「私もよく立たせていただいている能楽堂での公演で、大和と沖縄との芸能のつながりを考えさせられた。ようやく琉球舞踊から人間国宝が誕生したことを、あらためてめでたく思う」と話した。(22日芸能面で詳報)