大量の軽石、どう使う?土木用に魚礁材…沖縄県民のアイデア88案報告 塩分除去の方法も検討


社会
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沖縄県庁

 沖縄県は20日、県内に大量に漂着している軽石の問題を全庁的に協議する「軽石問題対策会議」を県庁で開いた。軽石の利活用法を県民から募集した結果、45団体から88のアイデアが集まったと報告した。土木用資材や赤土流出防止材、人工魚礁材などが提案された。県は現在各課で実現可能性を検討している。

 一方、県は公募とは別に公共工事や園芸での利活用を見据えて、軽石の塩分を取り除く方法を検討する委託調査事業を実施する予定とした。そのほか、修学旅行生に軽石撤去体験を提供する観光プログラムも検討する。

 16日時点で県内全域の38市町村の31港(県管理29港、県管理以外2港)で軽石の漂着が確認されていると報告された。

 県管理の運天港は、県の要請を受け、10日から一部を国との共同管理に移行した。17日時点で11の河川で潮の満ち引きによる軽石の漂流・消失が起きている。これまで県内各地の漁港で計約7093立方メートルを回収した。

 軽石撤去費に充てられる環境省の「県海岸漂着物等地域対策推進事業」に、県と市町村分合わせ計14億5102万円が内示され、既に市町村へ配分済みと報告もあった。(梅田正覚)