ミャンマーの格闘技ラウェイ王者と沖縄のミャンマー人が交流 「何かしてあげたい」思い実現


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ミャンマー人実習生らと交流し笑顔の渡慶次幸平さん(前列左から4人目)、ホクガンの大仲裕治社長(前列左端)=21日午後、糸満市

 「世界で最も過激な格闘技」とも称されるミャンマーの国技「ラウェイ」で2018年に75キロ級の王者となった渡慶次幸平さん(33)=豊見城市出身=が21日、県内企業で働くミャンマー人と交流しプレゼントを手渡した。クーデターを起こした国軍による市民の弾圧が続くミャンマー。プレゼントを受け取った出身者は「ミャンマーのことを気に掛けてくれてとてもありがたい」と喜んだ。

 現役で活躍する渡慶次さんは、ファイトマネーなどで学校建設をするなどミャンマーの教育支援にも取り組む。

 グループ全体で63人のミャンマー人実習生を受け入れているホクガンの大仲裕治社長が「頑張ってもらっているみんなに何かしてあげたい」と思い立ち、渡慶次さんに連絡し、交流が実現した。同社はハタやエビなどの水産加工物をミャンマーから輸入していることが縁で、16年から実習生を受け入れている。

 21日、糸満市のホクガン本社で行われた交流会には糸満工場で働く約20人のミャンマー出身者が参加。渡慶次さんが「日本に来て楽しかったことや困ったことはないか」と質問した。実習生らは「沖縄の人はみんな優しいので困ることはない」と声をそろえた。同社で5年ほど働くモウミンアウンさん(29)は渡慶次さんの活動に「ミャンマーの教育を考えてくれて本当にありがたい」と感謝した。

 「いろいろ問題もあるが、ミャンマーが好きなことは変わらない。恩返しのために死ぬまで頑張りたい」。実習生らと記念撮影をしたり、プレゼントを贈ったりして交流した渡慶次さん。ミャンマーのためにも闘う決意を示し、拳を握りしめた。
 (仲村良太、写真も)