米軍ハンセンのクラスター227人に PCR検査「入国後5日目に実施」 松野官房長官


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松野博一官房長官(資料写真)

 【東京】松野博一官房長官は23日午前の会見で、米軍キャンプ・ハンセンで新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生している件で同日午前までに227人の感染者が確認されていると明らかにした。米側が部隊の出国時にPCR検査を実施していなかったことも改めて認め、検査は「入国後5日目に実施されていた」と明かした。オミクロン株の拡大を受け、米側が実施するとしている陽性者の検体検査の結果判明までには「2週間程度要する」とも述べた。

 松野氏は、政府方針と「整合的な措置」を取ると説明していた米側の新型コロナの水際対策について、「整合的とはいえない」と指摘。林芳正外相を通じてラップ在日米軍司令官に政府から「遺憾の意」を伝えたとし、「全ての在日米軍施設区域について整合的になるよう求めた」とした。

 米側はキャンプ・ハンセンでのクラスター発生を受け、陽性者の検体を米国に送った上で、ゲノム解析を伴う検査を実施としている。

 これを踏まえ、記者団から検査結果の公表時期について問われた松野氏は、「現在日米間で調整を行っている」とした上で、「結果の判明には2週間程度を要する」と述べた。

 記者団からは、クラスターが確認された部隊以外の全ての部隊について「出国時の検査が行われていたのか」との質問もあったが、明確な回答は避けた。
(安里洋輔)