「例年は認めるのに」国頭の伝統駅伝、開催黄信号 車道使用まだ許可出ず


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第50回国頭村新春職域駅伝大会でゴールを決める選手=2019年

 【国頭】国頭村体育協会が来年1月4日に予定している第52回国頭村新春職域駅伝大会の開催が危ぶまれている。村関係者によると名護署は22日時点で車道の使用申請を許可していないため、選手は狭い歩道を走らなければならない。村関係者は22日、名護署を訪れ、車道使用を認めるよう要請書を提出した。国頭村役場が28日に予定している御用納めマラソンも同様の理由で中止になっている。

 地域関係者からは「例年なら使用許可申請が認められ、署員による誘導なども行われていた。今年はなぜ認めてもらえないのか理解できない」と名護署の対応を疑問視する声が上がっている。名護署は「安全性を確認した上で許可できるように検討したい」とした。

 村関係者によると、駅伝やマラソン大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年は中止となったが、今回は感染状況が落ち着いたことから2年ぶりの開催を目指している。村役場職員が8日、名護署交通課を訪れ、道路使用許可申請を出そうとしたところ、担当署員は申請を認めなかったという。

 同村体育協会は「15チームの選手が歩道を走ることは接触や転倒事故の可能性があり、選手たちの安全を確保できない。例年のように車道使用を許可してほしい」と求めた。知花靖村長は「(御用納めマラソンは)40年以上の歴史があるので中止は残念だ」と話した。
 (長嶺晃太朗まとめ)