255人クラスター基地、また酒気帯び容疑者 沖縄知事「規律緩み管理能力欠如」と非難


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 新型コロナウイルスの大規模クラスター(感染者集団)が米軍キャンプ・ハンセンで発生する中、那覇署は25日、酒気を帯びた状態で原付自転車を運転したとして、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で同基地所属の米海兵隊員伍長(24)を現行犯逮捕した。21日未明にも同基地所属の米海兵隊上等兵が道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕されたばかり。県は21日中にハンセンに勤務する全軍人・軍属の基地外への外出禁止を求めたが、改めて基地内の規律の緩みが露呈した。

 米軍キャンプ・ハンセン所属の米海兵隊員が酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕されたことを受けて、玉城デニー知事は25日、文書でコメントし「軍の規律が著しく緩んでおり、かつ管理能力も欠如していると言わざるを得ず、極めて遺憾」と厳しく批判した。「日々、多大な努力によって感染防止対策を徹底してきた県民の不安を全く理解していない」と指摘。再発防止のために綱紀粛正の必要性を訴え、「感染症対策に万全を期すように強く求める」とした。

 那覇署によると、伍長は「酒は飲んだが、検挙されるほどの量は飲んでいない」と容疑を一部否認している。

 逮捕容疑は25日午前0時6分ごろ、那覇市松山2丁目の市道で、基準値(呼気1リットル当たり0・15ミリグラム)の3倍近くの酒気を帯びた状態で原付自転車を運転した疑い。ヘルメットを着用せず2人乗りで原付自転車を運転する伍長を警察官が見つけ、職務質問したところ発覚した。逮捕現場は那覇市松山の繁華街だった。同署によると、伍長は那覇市内のバーで24日午後5時ごろから25日午前0時ごろまでビールやウイスキーを飲んだと話したという。原付自転車の後ろに乗っていた男性も、キャンプ・ハンセン所属の米海兵隊員だった。

 ハンセンでは25日までに新型コロナ感染の感染者が累計255人となった。基地従業員や軍属のオミクロン株の陽性者が確認されていた。