不要な子ども服で難民支援へ 沖尚高生が1600着を集める UNHC企画参加


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 【那覇】カジュアルブランドの「ユニクロ」や「ジーユー」などを展開するファーストリテイリングが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と共に取り組む「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」に、那覇市国場の沖縄尚学高校が参加した。不要になった子ども服を集める活動で、国際文化科学コース1年生が同校と付属中学の全生徒、教職員らに協力を呼び掛け、約1600着を集めた。子ども服はUNHCRを通して難民キャンプなどに届けられる。

へいわだい認定こども園で集めた子ども服を贈呈する子どもたちと、受け取る沖縄尚学高校国際文化科学コース1年生ら=11月22日、那覇市国場の沖縄尚学高校付属中学校体育館

 同校の国際文化科学コース1年生の米坂碧(あおり)さんがこのプロジェクトに応募した。米坂さんはSDGs(持続可能な開発目標)を考える中で、学校全体でこのプロジェクトに取り組みたいと思い、申し込んだという。世界の難民の状況などを伝える自作の動画を各クラスで上映した。米坂さんと一緒にクラスメイトが中心となり、校内の各フロアに箱を設置するなど協力を呼び掛けた。

 11月22日には、豊見城市のへいわだい認定こども園(金城啓子園長)の5歳児クラスの園児らが同校を訪れ、同園で集めた子ども服約600着の贈呈があった。子ども服を手渡した伊仲勇吹ちゃんと糸数夏帆ちゃんは「みんなが着てくれたらうれしい」と話した。沖尚高校の宇座祐一教諭が同園と親交があり協力を呼び掛けた。

 米坂さんは「プロジェクを通して自分たちができることを考えるきっかけになった。プロジェクト終了後に子ども服を受け取った子たちの様子をみんなに知らせたい」と語った。
 (中川廣江通信員)