男子第72回、女子第33回全国高校駅伝は26日、京都市のたけびしスタジアム京都発着のコースで開催され、男子(7区間、42.195キロ)は世羅(広島)が2時間1分21秒で2年連続11度目、女子(5区間、21.0975キロ)は仙台育英(宮城)が1時間7分16秒で2年ぶり5度目の優勝を果たした。いずれも歴代最多優勝記録を更新した。県代表の男子北山(上原琉翔、宮里洸、嘉数純平、大仲竜平、赤嶺達也、森山摩周、志良堂清琉)は2時間7分48秒で、県勢男子で過去最高位の27位に入った。女子北山(関口七夏海、呉屋優梨愛、嶋袋碧海、本村琴美、仲村奈穂)が1時間19分35秒で47位だった。新型コロナウイルス感染拡大防止策として、沿道からの応援自粛を呼びかける一方、スタジアムには事前申請した保護者など各校20人までの入場が認められ、指定された位置で応援した。
県勢男子では初めて30位の壁を突破した。最高位の更新も実に40年ぶり。1区上原琉翔の26位から順位を維持しての27位。全員で成し遂げたレースだった。
20位以内を狙っていた選手らは悔しさをにじませたが、県長距離界の歴史を塗り替える快挙には違いない。大城昭子監督も「きょうは駅伝ができていた。極端に順位を落とすことなくチームとしてよくできたと思う」と健闘をたたえた。
気温は10度を下回り、強風も吹きつけ、雪もぱらついた。慣れない寒さとの戦いとなったが、宮里洸主将は「誰一人最後まで諦めずに走った」と胸を張る。
昨年も1区で17位だったエース上原が約1カ月前の足のけがで調整が思うようにいかず、想定より順位を落としてしまったが、2区宮里は「一つでも順位を上げる」と闘志を前面に疾走し一人抜き去った。
3区嘉数純平は上り坂といてつく向かい風に苦しみながらも27位で3区の大仲竜平へ。ここ最近で一番調子を上げていた大仲が期待に応え二つ順位を上げ、後続も踏ん張り、6区の森山摩周も順位を保つ。
昨年4区で大きく順位を落としたアンカーの志良堂清琉も「あの日からずっと来年は絶対に借りを返す」と励んできた力を発揮し、30位以内を守り切った。
宮里は「目標には及ばなかったけど、出し切った。やってきたことは間違いじゃなかった」。悔しさに涙を浮かべながらも前を向き「結果を受け止め、後輩たちにはこの記録を抜いてほしい」と熱い思いを託した。
(謝花史哲)
▽男子成績(7区間42.195キロ) (1)世羅2時間1分21秒(2)洛南(京都)2時間1分59秒(3)仙台育英(宮城)2時間2分59秒(27)北山(上原琉翔、宮里洸、嘉数純平、大仲竜平、赤嶺達也、森山摩周、志良堂清琉)2時間7分48秒
【男子区間成績】
▽1区(10キロ)(1)森下(広島・世羅)28分49秒(26)上原30分3秒
▽2区(3キロ)(1)山中(兵庫・西脇工)7分59秒(33)宮里8分32秒
▽3区(8.1075キロ)(1)ムワンギ(世羅)22分59秒(36)嘉数25分13秒
▽4区(8.0875キロ)(1)宮本(京都・洛南)23分8秒(31)大仲24分27秒
▽5区(3キロ)(1)瀬間(群馬・東農大二)8分50秒(10)赤嶺9分0秒
▽6区(5キロ)(1)大野(秋田工)14分35秒(32)森山15分25秒
▽7区(5キロ)(1)村上(世羅)14分22秒(24)志良堂15分8秒
▽女子成績(5区間21.0975キロ)(1)仙台育英1時間7分16秒(2)大阪薫英女学院(大阪)1時間8分23秒(3)神村学園(鹿児島)1時間8分23秒(47)北山(関口七夏海、呉屋優梨愛、嶋袋碧海、本村琴美、仲村奈穂)1時間19分35秒
【女子区間成績】
▽1区(6キロ)(1)米沢(宮城・仙台育英)19分15秒(46)関口22分47秒
▽2区(4.0975キロ)(1)杉森(仙台育英)12分41秒(47)呉屋14分51秒
▽3区(3キロ)(1)山中(仙台育英)9分53秒(47)嶋袋12分1秒
▽4区(3キロ)(1)明貝(大阪・薫英女学院)9分17秒(47)本村11分28秒
▽5区(5キロ)(1)エスター(岡山・興譲館)15分14秒(45)仲村18分28秒