北山の赤嶺、5区10位で県勢3人目、32年ぶりの殊勲 地道な努力、大舞台で開花 全国高校駅伝


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北山4区の大仲竜平からたすきを受け取って走り出す5区赤嶺達也。区間10位の速さで20位台を守った=26日、京都市(謝花史哲撮影)

 5区の赤嶺達也は一つ順位は落としたものの、9分で走りきり、区間10位の快走を見せた。歴代県勢男子でも区間10位以内は3人目。1974年の辺土名6区の新垣裕の9位、89年の豊見城南で1区を務めた高安哲二の8位に続き、32年ぶりの殊勲だった。

 エース上原琉翔と嘉数純平と同じ仲井真中出身。1年の時から都大路に出場してきた2人を横目に、けがに苦しむなど、なかなか日の目を見ることがなかった。

 それでも地道に筋力トレーニングに打ち込むなど体を強くしてきた。3年に上がって開花する。5000メートルの自己記録を14分27秒89に伸ばし、チーム内で5番目の速さにまで力を高め、本番に挑んだ。

 「レースのペースを上げる」と最初から飛ばした。前を追い続け、差を詰めていく。区間1位となった瀬間(東農大二)に抜かれたが、前の選手との差を詰めた手応えはあった。

 ただ「目標は区間1桁を狙っていた」とうれしさよりも悔しさが大きかった様子。大学ではトラック種目で3000メートル障害に専念する予定で「インカレでも入賞できる選手になりたい」と目標を語った。
 (謝花史哲)


 男子第72回、女子第33回全国高校駅伝は26日、京都市のたけびしスタジアム京都発着のコースで開催され、男子(7区間、42.195キロ)は世羅(広島)が2時間1分21秒で2年連続11度目、女子(5区間、21.0975キロ)は仙台育英(宮城)が1時間7分16秒で2年ぶり5度目の優勝を果たした。いずれも歴代最多優勝記録を更新した。県代表の男子北山(上原琉翔、宮里洸、嘉数純平、大仲竜平、赤嶺達也、森山摩周、志良堂清琉)は2時間7分48秒で、県勢男子で過去最高位の27位に入った。女子北山(関口七夏海、呉屋優梨愛、嶋袋碧海、本村琴美、仲村奈穂)が1時間19分35秒で47位だった。新型コロナウイルス感染拡大防止策として、沿道からの応援自粛を呼びかける一方、スタジアムには事前申請した保護者など各校20人までの入場が認められ、指定された位置で応援した。