国土交通省は17日、県が申請していた金武ダム、漢那ダムの取水増に伴う水利権変更を許可した。有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)の含有量が比較的高い本島中部の河川からの取水を抑制し、水道水への混入を抑えていく方針。両ダムからの取水量は1日当たり1万7000立方メートル増え、これまでの46%増となる。
北谷浄水場の水源となっている比謝川水系などでは、高濃度のPFASが検出されていた。県は米軍嘉手納基地の調査を求めているが、米軍は拒否し続けている。
水利権変更は11月に申請していた。冬場は東系列導水路の改修工事に伴って北部ダムからの取水が制限され、倉敷ダムや海水淡水化施設の取水量を増やして補い、不足分は中部の河川から取水していた。国交省の許可を受け、県企業局は送水管の安全確認などをして金武ダム、漢那ダムの取水量を増やす。
玉城デニー知事は17日の会見で「県としてはさまざまなPFAS対策をしており、引き続き努力していきたい」と語った。
(塚崎昇平)