街角ピアノがプラザハウスに♪ 沖縄市在住の松本さんが寄贈「気軽に触れてほしい」


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ピアノを寄贈し、鍵盤の感触を確認する(右から)松本敬さんと長嶺由則代表取締役、玉城美香プランニングディレクター=10日、沖縄市のプラザハウスショッピングセンター

 【沖縄】沖縄市のプラザハウスショッピングセンターに10日、中部地区では初めて街角ピアノが設置された。

 ピアノを寄贈したのは東京都出身で4年前から市内に住む医師の松本敬さん(36)。

 小学校から10年余りピアノを習っていたという松本さん。しばらく遠ざかっていたが、昨年来のコロナ禍の中、音楽の癒やしを思い返し、市内の島ピアノセンター(長嶺由則代表取締役)で練習を再開した。その間、仕事の合間をぬって那覇空港や恩納村の観光地・万座毛に設置されたピアノを弾きに通った。

 世界各地で話題になっている駅や空港などのストリートピアノ。松本さんはもっと身近で弾ける場所が欲しいと島ピアノセンターの長嶺代表に相談。中古ピアノの修復を依頼し、プラザハウスが設置の申し入れを快諾した。

 設置場所はエントランス広場。当日、早速松本さん自らリズミカルにクラッシックを奏でて鍵盤の響きを確認し笑顔を見せた。

 その直後、最初にピアノに向かったのはボランティア活動の帰りに立ち寄ったという沖縄大学1年の星野夏美さん。ピアノ練習の経験はあるが、じかに弾くのは久しぶりと言いながらもトルコ行進曲を軽快に演奏。買い物客から大きな拍手が送られ、「楽しく弾けた。また来たい」と喜びの表情を浮かべた。

 プラザハウスの玉城美香プランニングディレクターは「多くの人が気軽にピアノに触れる場所になってくれればうれしい」と寄贈に感謝していた。
 (岸本健通信員)