沖縄復帰50年へ島見詰める碑 コロナ、軽石…揺れた2021年


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沖縄本島の最北端で星空に包まれる「祖国復帰闘争碑」=30日午前3時すぎ、国頭村の辺戸岬

 新型コロナウイルスにほんろうされ、海底火山噴火による軽石被害が広がるなど、沖縄の波乱に満ちた2021年が終わろうとしている。

 22年は、米統治下にあった沖縄が日本に復帰して50年となる。節目の年を目前に30日未明、沖縄本島の最北端、国頭村の辺戸岬に立つ「祖国復帰闘争碑」は、星くずをちりばめた夜空と波の音に包まれていた。

 祖国復帰闘争碑は、沖縄の復帰闘争の歴史を語るモニュメントで、1976年4月に建てられた。水平線のかなたには、鹿児島県奄美群島の与論島の島影が見える。

 沖縄は、復帰から半世紀を迎える今なお、日本政府が強行する辺野古新基地建設や相次ぐ米軍基地被害など復帰当時と変わらぬ重圧を抱えたままだ。碑(いしぶみ)は北端の地から、静かに島の時勢を見つめている。(ジャン松元、写真も)