コロナ収束、新年に願い 県内各地にぎわう


社会
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厚い雲から顔を出した初日の出=1日午前7時20分、糸満市摩文仁の平和祈念公園(又吉康秀撮影)

 復帰50年の節目となる2022年が始まった。新型コロナウイルスの収束を願う人、恒例の闘牛を楽しむ人、今年の目標を立てる人―。1、2日の両日、沖縄県民は思い思いの方法で新年の訪れをかみしめた。

 糸満市摩文仁の平和祈念公園では1日朝、厚い雲から顔を出した初日の出を拝む人の姿が見られた。

 久高島が見渡せる南城市地域物産館では1日、市文化協会主催の新春芸能公演が開かれ、観光客や地元客が見入った。舞台で「鳩間節」を踊った知念高校1年の平良春佳さん(16)=南城市=は「今年は琉球古典芸能コンクールの新人賞を目指して頑張りたい」と前を見据えた。

 豊見城市の海軍壕公園では2日、ゆっくり過ごす親子の姿が目立った。西筋和代さん(38)は遊具で遊ぶ娘・心美(ここみ)さんの背中を見て「思いっきり大声を出して遊べたら」と新型コロナの収束を願った。家族で遊びに来た伊波斗貴(とき)さん(7)は、親戚からもらったお年玉で「大人になったら車を買いたい」と話した。

 うるま市の石川多目的ドームでは恒例の新春闘牛大会が開かれ、約1500人が駆けつけた。好試合の連続に会場は拍手喝采だった。封切り戦に出場する「戦闘台風利騎斗(りきと)」の応援に家族で駆けつけた米須清寿(せいじゅ)ちゃん(6)は、利騎斗のオリジナルTシャツを着て応援した。11分の激闘の末に敗れたが「頑張っていたので、お疲れさまと声を掛けたい」と笑顔を見せた。

 名護市大中の護佐喜宮は2日、雨の中お守りなどを求める参拝者らでにぎわった。参拝した名護市の40代女性は「コロナが収まっていない。家族の健康を願いに来た」と話した。近くの交差点では名護市長選予定候補者らが街頭演説に立ち、「選挙イヤー」のスタートを切っていた。(稲福政俊まとめ)