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サブスク普及で変革の時代に 「所有から利用」「モノからコト」へ<けいざい風水>


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 サブスクリプションサービス(サブスク)は、月額料金等の定額を支払うことにより、契約期間中、商品やサービスの利用が可能となるものです。当初、新聞・雑誌の定期購読や商品の定額購入を指す言葉でしたが、現在は動画や音楽、電子書籍・雑誌等のデジタルコンテンツ、ソフトウェアなどにおいてサブスクでの提供が普及しています。

 デジタルコンテンツ等以外においても、車や住宅、家具、家電等の他、食べ物や日用品などにも広がっています。さらに、旅行やレジャー施設、コンサートなど、ライフスタイルに応じたあらゆるサブスクが登場しているようです。

 普及した背景として、コロナ禍によるライフスタイルの変化や、「所有から利用」「モノからコト」への意識の変化が後押しをしていると考えられます。2019年度の国内におけるサブスクリプションサービスの市場規模は6828億円で、23年度には1兆1490億円になるとの予測もあり、市場規模は拡大していくものと推察されます。

 企業側おいても、サブスク型事業モデルは収入が安定・継続され、利用者に合わせサービスを改善しやすくなるなどのメリットがあります。一方、サービス開始直後はユーザーが少なく、即利益につながらないなどのデメリットもあります。しかし業界・業態を問わず普及している現状や中長期的な事業運営を考えると、検討すべき戦略の一つであるといえます。ビジネスモデル変革の時代、顧客のニーズの変化に合わせたサービスの提供が求められています。

 (沖縄銀行 小禄支店支店長 仲宗根睦)