街頭演説中心に訴え 4年前と同じ顔触れ、一騎打ちへ 南城市長選告示まで1週間


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 【南城】南城市長選は、2期目を目指す現職の瑞慶覧長敏氏(63)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=と、返り咲きを狙う前職の古謝景春氏(66)=自民、公明推薦=が立候補を表明しており、前回4年前の選挙戦と同じ顔ぶれとなる見通しだ。

 瑞慶覧氏は昨年12月に、大票田でもある地元の大里地域で総決起大会を開催。玉城デニー知事がメッセージを寄せたほか、就学援助の拡充など実績を強調して再選を誓った。年明けは市内を巡り街頭でコロナ支援策としての商品券の活用を促すなど、市政継続に向けて訴えを強めている。

 政策発表では「人材育成を市政の柱に据える」などと打ち出し、オンラインを使って若い世代や子育て世代を中心に交流を図っている。

 古謝氏も昨年12月に市内4カ所で決起集会を開いた。集会には自公幹部や沖縄担当相の西銘恒三郎衆院議員らも駆け付け、組織力の強さを見せる。2006年の合併から南城市長を3期務めた実績を強調しながら、「高齢者や子どもの居場所を確立する」など今選挙戦の公約を掲げる。

 出身の知念地域をはじめ、市内の主要交差点で早朝から手振りに取り組むなど、前回選挙の雪辱に向けて精力的な動きを見せている。

 一方、新型コロナの感染者増加で両陣営とも集会や意見交換会などを中止とした。

 両陣営の支援者から「(選挙活動が)やっと軌道に乗り始めたばかりだったのに」との声が聞かれ、街頭演説を中心とした「空中戦」への切り替えなど、戦略の練り直しを模索する。 (金城実倫)