松山ケンイチさん「無事に迎え一安心」 舞台「コザが燃えた日」初日


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「hana 1970、コザが燃えた日」の一場面。右から松山ケンイチさん、余貴美子さん、岡山天音さん、上原千果さん(左奥)=8日、東京都豊島区の東京芸術劇場(田中亜紀撮影)

 【東京】松山ケンイチさん主演の舞台「hana 1970、コザが燃えた日」(主催・企画制作ホリプロ、畑澤聖悟作、栗山民也演出)が9日、東京都豊島区の東京芸術劇場プレイハウスで始まった。松山さんと岡山天音(あまね)さん、余貴美子さんらが、米施政下で米軍による事件や事故が続発し、県民の人権が著しく制限された日本復帰前の沖縄に生きる人々の姿を演じた。

 物語は、1970年に起きたコザ騒動の当日、嘉手納基地近くのAサインバーを舞台に、店の外での出来事と怒りや悲しみを抱く血のつながらない家族が心のぶつかり合いを通して再生する姿を描く。公演後、松山さんは文書で「無事に初日を迎えることができて一安心です」とコメントした。余さんは「コロナ禍のように、沖縄、日本、アメリカとの間で揺れ動くテーマの作品ですが、新しい年の始まりに力づけられるような物語になっている」とした。演出の栗山さんは「なんだか熱くいろんなことが、頭の中を駆け巡っている。沖縄のみんなと酒場にいるような、熱くてとても柔らかな気分」と記した。

 公演は1月30日まで。2月以降は大阪、宮城で上演する。
 (問山栄恵)