【名護】10日は成人の日。23日投開票の名護市長選に立候補を表明している渡具知武豊さん(60)と岸本洋平さん(49)。2人は二十歳前後、何を思い、考えていたのか。当時を振り返ってもらいながら、新成人や若者へのメッセージを聞いた。 (’22名護市長選取材班)
夢や目標に向け鍛錬を 渡具知武豊さん(60)
渡具知さんは1961年8月生まれ。市許田出身。中学時代に打ち込んだ軟式テニスでは県大会で2連覇を成し遂げた。名護高校時代は応援団長を務め、リーダーシップを発揮。福岡の第一経済大(現・日本経済大)で県人会を立ち上げた。
「多くの人と語り合ううちに、外から見る沖縄、名護はとても素晴らしい大好きな故郷だと再認識した」。二十歳の頃を過ごした大学生活を振り返る。「こう変えられたら生活が豊かになるのではないか」との思いがあふれ、県人会などで沖縄のことについて熱心に議論した。「(大学時代の)経験が今でも私の政治家としての原動力になっている」と強調する。
名護市の新成人に対し「夢や目標の実現に向け訓練と鍛錬を続け、さまざまな社会を見て視野を広げ、いろんなことに挑戦してほしい」と呼び掛けた。
体験と出会い羅針盤に 岸本洋平さん(49)
岸本さんは1972年12月生まれ。市宇茂佐出身。名護高時代にはラグビーに打ち込み、花園大会にも出場した。
「フェアプレーや試合終了後に敵味方に関係なくお互いをたたえ合うノーサイド、『一人はみんなのために、みんなは一人のために』という精神をラグビーから学んだ」と語る。
厳しい練習を共に乗り越えてきたメンバーとの友情は今も続いている。二十歳の頃は大学受験のため東京にいた。
名護市長を務めた父建男さんの背中を見て育った。建男さんが生前、好んで書いた「逆風張帆」(逆風が吹いても風をつかんで前へ進むこと)が座右の銘だ。
名護市の新成人に対し「多くの体験と大切な人との出会いを『確かな羅針盤』に据え、家族・友人、地域の方々に感謝し、希望を信じて歩んでほしい」と語った。