推薦入試の面接中止、中3「一般入試まで気を緩めない」 学習塾は「残念だがやり抜いて」


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新型コロナウイルスの感染対策でマスクをして、受験対策の問題を解く生徒=11日、南風原町の塾ヴィジョン

 学習塾の「ヴィジョン」南風原教室に通う女子生徒(15)は11日、中学校の担任から推薦入試の面接が中止になったことを知らされた。20日が受験日で面接の練習もしてきた。急な知らせではあったが、「しっかり授業に取り組んできたし、委員会活動にも積極的に参加した。書類審査だけになっても大丈夫だと思う」と話す。一方で「一般入試の3月までは気を緩めない」として、塾で模擬テストを解き続けていた。

 教室長の上里幸市さん(54)は「アピールする機会が減ったのは残念だが、対応するしかない。最後までやり抜いてほしい」と生徒らにエールを送る。教室は感染のリスクを少しでも減らそうと常に窓を開けて換気しており、寒さの中でも生徒らは厚着で学習問題に取り組んでいた。

 同教室では普段は生徒を30人程度受け入れられるが、新型コロナの感染急拡大後は10人までに制限しているという。教室に来る生徒らは基本的にタブレットの動画を視聴して授業を受け、質問は先生に聞くようにして、飛沫(ひまつ)の防止にも力を入れる。オンライン授業も導入するなど、感染不安を感じる生徒にも対応し、工夫し続けている。

 上里さんは「コロナ禍でも子どもたちの学びを継続させることが大切だ。受験まで一緒に駆け抜けたい」と語った。
 (名嘉一心)