米軍普天間飛行場所属のAH1Z攻撃ヘリが13日午後6時半ごろ、渡名喜村渡名喜島の村有ヘリポートに緊急着陸した。村に事前連絡はなかった。県警から県に入った情報によると、米軍は「機器に異常が発生したため、予防着陸した」と説明している。県は14日以降、関係機関に抗議する方向で調整している。
AH1Zは渡名喜島の約4キロ西にある出砂島射爆撃場(入砂島)利用のために飛行していたとみられる。沖縄防衛局によると、AH1Zは午後8時現在、ヘリポートに残っている。復旧支援のためUH1Y多用途ヘリが渡名喜島に向かった。13日夜機体を確認し、14日朝から修理を始める。けが人や物的被害は確認されていない。緊急着陸後も普天間飛行場周辺では同型機が飛行していた。
比嘉朗村長は「(緊急着陸などが)日常茶飯事となっている。好ましくない。機体に不具合があれば、早めに修理してほしい」と求めた。
県幹部は「整備をいくらしても足りないぐらいしないと、県民は不安を抱える」と批判した。
村のヘリポートには、18年1月にも同じ普天間所属AH1Zが緊急着陸した。入砂島にも19年2月と21年9月に米軍ヘリが緊急着陸。入砂島と渡名喜島の間の海に米軍ヘリが鉄製コンテナを落とす事故もあった。 (明真南斗まとめ)