沖縄の健康保険料率10.09%に 過去最高、4月引き上げへ 医療費、高齢者増が要因


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 沖縄県内約60万人が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)沖縄支部は17日、オンラインで評議会を開き、2022年度の保険料率(沖縄支部)が前年比0.14ポイント増の10.09%となる見通しを報告した。支部によると発足以来の過去最高値になる。

 健康保険料率は標準報酬額に掛かる健康保険料の割合で、10%を超えたのは12~14年度の10.03%以来。標準報酬額を24万円で計算すると被保険者1人当たりの月額は168円の負担増となる。全国平均は10%だった。

 沖縄支部によると、保険料率の引き上げは19年度の医療費増加が影響した。近年の課題となっている医療費の伸びが賃金の伸びを上回ることや、高齢者の増加による後期高齢医療への拠出金が増加していることも構造的な問題となっている。

 40歳以上65歳未満に支払い義務がある介護保険料率(全国一律)は0.16ポイント引き下げの1.64%となる見通し。

 新しい保険料率は、各支部から報告を受けた同協会本部で承認し、厚労省の認可を受けて4月納付分から適用される。
 (嘉陽拓也)