通院せずに「アップルウオッチ診療」 心電図データを計測・送信 浦添総合病院


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 浦添総合病院(福本泰三院長)は米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」を使ったオンライン診療を24日から始める。沖縄県内では初の取り組みで、端末のアプリで計測した心電図データを活用し、通院せずに受診ができる。若年層をターゲットに、気軽に受診できる環境をつくり、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患の早期の発見と治療につなげ、長寿県沖縄の復活につなげたい考えだ。

 沖縄は全国有数の肥満県で、肥満を原因とした中高年の心筋梗塞や脳梗塞の発症率が高くなっているという。オンラインで受診することで新型コロナウイルスの感染リスクの抑制も期待される。

 受診は沖縄セルラー電話(那覇市、菅隆志社長)のスマホアプリ「JOTOホームドクター」を活用する。事前に心電図を測定し、アプリをインストール後に予約することで診療を受けられる。ベンチャー企業「マイシン」(東京都)のサービス「クロン」と連携することでオンライン診療が可能。診察料とは別に330円の利用料が発生する。

 アップルウオッチを所持していない場合は、浦添総合病院から携帯心電計の貸し出しも行う。その場合も「JOTOホームドクター」からの予約となる。

 浦添総合病院循環器内科の仲村健太郎医師は「軽い症状でも、気軽に受診してほしい。こうした取り組みが他の医療機関にも広がれば、沖縄の健康長寿復活に寄与することができると思う」と話した。

 JOTOホームドクターのダウンロードはhttps://yappli.plus/jotohdr_flyerから。
 (小波津智也)