沖縄コロナ611人 福祉施設の療養者、病院に移動困難 医療逼迫の解消進まず(1月25日朝)


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オミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所)

 沖縄県は24日、10歳未満から90代の611人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。前週月曜日から81人増えた。感染者が確認された県内の福祉施設は95カ所。県の担当者によると、医療機関の逼迫(ひっぱく)により、酸素投与が必要となった施設内療養者がすぐに病院へ移動することが困難な状況にあるという。 

▼【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況

 入院が必要となった施設内療養者は、施設内で酸素投与など医療的ケアを受けながら病床の空きを待つ流れ。

 県内医療機関の欠勤者は新型コロナ患者を診る21重点医療機関の373人を含め、県内90の病院で計730人となった。県の糸数公医療技監は「欠勤者は少しずつ減ってはいるがスピードは鈍い」と述べた。24日現在、確保されたコロナ専用病床は540床で、県は、目標とする643床の確保に向け医療機関との調整を続けている。

 那覇市内の事業所と医療機関で計2例のクラスター(感染者集団)も報告された。事業所で7人、医療機関で23人の感染を確認。これまで報告された県立病院におけるクラスターの感染者数も更新された。県立中部病院で職員と患者各6人の計12人、県立南部医療センター・こども医療センターで患者10人と職員3人計13人の感染が判明した。

 24日の新規陽性者のうち、推定感染経路が判明しているのは240人。内訳は家庭内が最多で144人、施設内52人、職場内22人、友人知人16人、飲食1人、その他5人。年代別では20代106人、30代99人、10歳未満84人、10代83人などと続いた。

 米軍関係は24日、新たに20人の感染が県に報告された。嘉手納基地9人、普天間基地4人、キャンプ・ハンセン3人、ホワイトビーチ2人、キャンプ・キンザー1人、不明1人。累計は8894人となった。 (吉田早希)


 

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