米軍の抗原検査方法「回答得られていない」 政府、確認できず 国内と同一か不明


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 【東京】在日米軍基地での新型コロナウイルスの感染対策として米軍が実施する抗原検査について、日本政府が検査方法を確認できていないことが24日、分かった。日本政府は国内で実施するものと同じ「抗原定量検査」を求めているが、米側は検査内容を明かしていない。岸田文雄首相、林芳正外相が同日の衆院予算委員会で、大串博志氏(立憲民主)への答弁で明らかにし、外務省は「米側からの回答が得られていない」とした。

 外務省などによると、抗原検査には「抗原定量検査」と「抗原定性検査」の2種類があり、国内の空港検査ではPCR検査と同等の検査精度がある「定量検査」が採用されている。

 大串氏は米軍が実施している検査方法について回答を求めたが、林氏は入国や入国後を含む計3回の検査について、「日本側からの強い申し入れてを踏まえて在日米軍が実施している」としたが、明言は避けた。

 岸田首相は「日本政府として確認したい」と説明。外務省の担当者は、検査方法の確認が取れていないことを認めた上で、「日本の検疫体制と整合的になるよう累次にわたって申し入れしている」と述べるにとどめた。
 (安里洋輔)