かわいらしいパンダが描かれたオレンジ色の看板に引き寄せられるように入った。店内は香港映画に出てきそうな中国の下町感たっぷりの雰囲気。一番人気メニューという「まんぷく定食」(968円)を頼むと、5分も待たずに運ばれてきた。底なし胃袋の高校生時分だったら、いけたか。見たことのない器の大きさのラーメンにカツ丼、からあげまで付いてきた。あまりのボリュームにたじろいだ。
「中華食堂パンダ」は店主の比嘉礼子さん(60)が父が経営していた「中国飯店」(那覇市松山、久米)を引き継ぎ、規模を縮小して35年前に北中城村安谷屋にオープンした。
地元のみならず、南部や北部から訪れる常連客も多い。持ち帰りも多く、電話はひっきりなしだ。注文に耳を立てると、チャーハンにからあげ定食、酢豚に八宝菜、しょうゆラーメンと多彩なオーダーが続く。
「まんぷく定食のほかにも、どの料理も人気で。店としては注文が固まっている方が楽ではあるんだけどね」と比嘉さんも笑う。
中華食堂だけあって、これまた人気のギョーザ(253円)は女性目線も大切にニンニク少なめで、しょうがを利かせているという。「たくさんの人に味わってほしいので、常にお客さんのことを考えている」とにっこり。多くの人に愛されるゆえんがそこにあった。
営業時間は午前11時~午後10時。火曜定休。北中城村安谷屋1467、(電話)098(935)3553。
(新垣若菜)
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