ジェンダーバイアス「そんなの関係ねえ!」運動で打破 女性人材育成「てぃるる塾」報告会


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グループでの学びや提案を報告するてぃるる塾の塾生ら(左)=1月27日

 【那覇】女性人材育成事業「てぃるる塾」(主催・県、おきなわ女性財団、塾長・玉城デニー知事)の受講生による課題検討報告会と閉講式が1月27日、那覇市の県男女共同参画センターてぃるるで開かれた。20人4グループが、これまでの講座から得た学びや提言を報告した。

 てぃるる塾はそれぞれのライフステージで活躍できる女性の人材育成、新たな活躍の場創出などを目的に、2019年度に始まった。

 3期目の21年度は9月以降、ライフデザイン力やコミュニケーション系スキルなどを学ぶ講座やグループワークを重ねてきた。

 「私からあなたへの自信のバトン」をテーマに報告したグループは、女性の活躍を妨げているものとして(1)生育環境(2)他者(社会)のジェンダーバイアス(性に基づく固定観念や偏見)(3)自己のジェンダーバイアス―を挙げた。

 女性は幼い頃から「女性だからこうあるべきだ」と家庭などで言われて育ち、他者(社会)や自分自身にも「女性だからこうしなければ」といった思い込みや決め付け、押し付けがあることを指摘した。

 そうした状況を打破するために(1)ジェンダーバイアスをはねのける「そんなの関係ねえ!」運動(2)ジェンダーバイアスを感じ怒りが沸いた時に、いったん落ち着いてから相手に自分の要望を伝える「わじわじーからのティーチ、ターチ、ミーチ」運動(3)自分から自分の欲求や意見を主張する「イエス!わんからわんから」運動―を提案した。

 そのほか「女性の多様な生き方を実現するためには社会になにが必要なのか?」「自己実現とアンコンシャスバイアス」「Happy Life&Work~キャリアアップが貢献をもたらす~」などさまざまなテーマで各グループが発表した。
 (嶋岡すみれ)