「情熱を傾けた山芋食べて」 読谷の生産者、学校訪れ給食に提供


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実物の山芋を児童らに披露した松田昌次さん(左)=1月31日、読谷村の渡慶次小学校

 【読谷】地域の食材に興味を持ってもらおうと読谷村は1月、村内の保育所や小中学校の給食に、村内で生産が盛んな山芋を使ったメニューを提供した。1月31日は村役場職員や山芋スーブ大会関係者が渡慶次小学校を訪れ、児童らに山芋の魅力を語った。

 昨年12月に行われた読谷村スーブチャンピオン大会が開催10回目を迎えたことから、地産地消の取り組みとして給食の食材に使用することを決めた。同大会に出品された山芋を同村の調理場が買い取り、約300キロを給食向けに提供した。31日の給食では「山芋のみそ汁」として登場。さいころ状に切られた山芋がごろっと入った。

 チャンピオン大会事務局長の松田昌次さん(71)は、約3キロの実物の山芋を児童らに披露した。松田さんは「村内の生産者が8カ月ほど育てた山芋だ。情熱を傾けた山芋を食べてほしい」と呼び掛けた。

 6年生の仲里竜河さんは「舌で押したらつぶれるくらい、山芋が柔らかかった。食べやすくておいしかった」と振り返った。

 読谷村では自治会対抗の山芋スーブチャンピオン大会があるなど、村内全域で生産が盛んだが、山芋の活用や付加価値の向上が課題となっているという。同村営農知産地笑推進課で学校給食を担当する照屋泉さんは「今後も村内産の食材を給食に提供したい。子どもたちに食材の実物を見せる機会ができてありがたい」と話した。(石井恵理菜)