「チート」データで逮捕 モバイルプリンスの知っとくto得トーク[245]


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スマートフォンの人気ゲーム「にゃんこ大戦争」の改造データを売買した男女19人が書類送検されました。本来は「課金」して強くなるはずが、改造データを駆使して強くなっていたということです。

中にはデータの改造をウェブサイトで請け負い、千円、2千円ほどの金額で依頼された「売買」の実態もあったようです。

ゲームにおける不正は「チート行為【※1】」と呼ばれ、運営側や同じゲームのプレーヤーからはすごく嫌がられます。今回のように書類送検されたり、場合によっては著作権侵害などで裁判で訴えられることもあります。

大丈夫なチート、大丈夫ではないチートの判断はなかなかできないでしょうから、チート・不正・改造行為には手を染めないことが大事ですね。

 

※1 チート行為 … アスリートが運動能力を高めるために禁止された薬物を使うことを「ドーピング」と呼びますが、チート行為はゲームにおけるドーピングのようなものです。対戦ゲームでは、チート行為をはたらく「チーター」がいると、ゲームバランスが崩れ面白さがなくなります。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

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今回はデータの改造による事件でしたが、人気ゲームになると「アカウント」もSNSなどで売買取引が行われている実態があります。

しかし、多くのゲームはアカウントの売買・譲渡などを利用規約で禁止しています。つまり、アカウントの売買でトラブルが発生しても、ゲーム運営側に相談することもできず、泣き寝入り【※2】になる可能性が高いということです。

ゲームを楽しんでいると「もっと強くなりたい」という気持ちが出てくるのは理解できます。しかし、不正行為をはたらくと、トラブルに巻き込まれるだけでなく、警察に捕まったり裁判で訴えられるリスクがあることを覚えておきましょう。

 

※2 泣き寝入り … 「ゲームデータを最強にするのでログインのID・パスワードを教えてください」などと言われ、信用して情報を教えたらそのまま乗っ取られてしまうというトラブルもたびたび発生しています。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。

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