生後2カ月から養育していた児童(5)の里親委託を解除し、里親から引き離すのは、児童に精神的ダメージを与えるとして、那覇市の小橋川学さん(56)、久美子さん(55)夫妻は8日、県庁に玉城デニー知事を訪ね、児童の一時保護の委託先を夫妻にするよう求める要請文と署名6万2629筆を手渡した。玉城知事は、今週中に有識者でつくる審議会を開く方針を明らかにした。
里親解除「育てた子、いつ引き離されるか…」不安定な立場に波紋
夫妻は昨年12月、県に引き渡しの差し止めなどを求めて那覇地裁に提訴した。
署名はインターネット上などで1月8日から呼び掛け、県内外、国外から賛同が集まった。審議会に提出される予定。
学さんは「里子のためにはもっと丁寧な対応が必要だった。知事には『子どもファースト』でいま一度再考していただくようお願い申し上げる」と託した。県による審議会開催の方針を受け、小橋川さん夫妻は審議会内で2人の発言の場を設けるよう求めた。
玉城知事は「養育里親として尽力いただき敬意と感謝を申し上げたい」とした上で「子どものことを第一に考え、その子や家庭、周りの方々が安心して暮らせるよう私も努めていきたい」と述べた。
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