那覇軍港訓練「使用目的に沿う」岸防衛相が容認


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岸信夫防衛相

 【東京】岸信夫防衛相は8日の閣議後の会見で、在沖米海兵隊が8~13日の日程で那覇港湾施設(那覇軍港)で実施する訓練について「5・15メモ」に反しないとの考えを示した。岸防衛相は「米側の説明によれば、一般的に港湾の使用が想定されている運用に係る訓練だと考えられ、那覇港湾施設の使用主目的に沿ったものだと考えている」と述べた。

 1972年の復帰時に在沖米軍基地の使用条件を定めた5・15メモでは、那覇港湾施設の主目的を「港湾施設および貯油所」としている。

 訓練が目的に沿うとした理由として、岸防衛相は「一般論として申し上げれば、在外自国民保護をはじめ、緊急時における非戦闘員の退避では、航空機や船舶などのさまざまな手段を用いてこれらに対応し、その過程で港湾が活動場所として使用されることが想定されている」と説明した。

 県や那覇市が訓練の中止を要請していることについては、「地元に与える影響が最小限となるように引き続き適切に対応してまいりたい」と答えた。
 (斎藤学)