西原町で初のやちむん市 陶芸作家へのインタビューや酒造所トークも さわふじマルシェ


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お気に入りのやちむんを探す来場者=1月30日、西原町小波津の西原さわふじマルシェ

 【西原】西原さわふじマルシェで1月30日、西原町では初のやちむん市となる「やちむんミニマルシェin西原」(主催・同実行委員会)が開催された。中部広域市町村圏事務組合の助成を受けたイベントで、トークショーや陶芸作家、セレクトショップの店員のインタビューもスピーカーから流れ、耳を傾ける来場者も多かった。

 浦添市から娘と一緒に来た女性(54)は「お皿を2枚買った。おかずやお茶菓子を入れようと思う。あと、小鉢もほしいので今から探す」と笑った。

 午後1時30分からは特別企画「古酒と甕(かめ)のミニトーク~意外と知らないやちむんの世界~」があり、実行委員長の真栄城哲さん(55)が進行し、石川酒造場製造部長の上間長亮さん(39)と、窯元ようざんの垣花陽一さん(69)が語った。

ミニトークに登壇した(左から)真栄城哲さん、上間長亮さん、垣花陽一さん

 上間さんは「県内で創業時から甕仕込みをしているのが弊社のみ。泡盛は、タイ米を蒸して米麹を造り黒麹菌と酵母で発酵させる。お水を入れてアルコールを発酵させる容器として20個の甕を使っている。20倍の手間がかかっているこだわりの甕仕込み」と話す。

 垣花さんは「自分で古酒を造ろうと甕を買ったが、そのうち甕も造ってみようと、知り合いの窯元で手びねりからはじめロクロもやるようになった。出来上がった甕を見て譲ってほしいとの声もあり、窯を造り本格的に陶芸を始めて12年になる」ときっかけを話した。

 開場前から長蛇の列ができた。入場制限も行いつつ最後までにぎわい、午後5時の「終了」の合図で拍手が沸き起こり「お疲れさまでした~」と作家さんたちの笑顔も広がった。

(小波津昭子通信員)