米軍コロナ検査「国内と同一は現実的でない」と林外相 衆院予算委分科会


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 【東京】林芳正外相は16日午前の衆院予算委員会の分科会で、新型コロナウイルスの抗原検査について日米間で検査方法に違いがある問題などを巡り、日米合同委員会の分科会「検疫・保健分科委員会」の初会合を8日に開いたと明らかにした。日本側からは外務省、厚生労働省の課長級、米側からは在日米軍司令官の医療部門の代表者、在京米大使館関係者らが参加した。国場幸之助氏(自民)への答弁。

 抗原検査を巡り、日本政府はウイルス量を調べる定量検査を実施しているが、米軍は精度が劣る「定性検査」を採用している。国場氏は2015年に締結した日米地位協定の環境補足協定に基づき、「より厳しい基準を適用する」とする新たな指針を設けるべきだとした。これに対し、林氏は「米軍の組織施設運用などの観点から、全く同一の措置を求めることは現実的ではない」と説明。その上で、日米の対応について「大きな方向性においては整合性を保っている」との認識を示した。
 (安里洋輔)