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「沖縄ヘイト」投稿が残るのはなぜ? ツイッター社に聞いてみた 言論の自由と規制で葛藤

「土人」「猿」などのヘイト投稿を指摘した通報に対し、ツイッターが出した回答(画像は一部加工しています)

 短文投稿で交流するSNS「ツイッター」では、差別的なヘイト投稿がたびたび問題になる。沖縄県民に対しても「土人」「猿」など蔑称を用いた投稿が見られ、一部は削除されずに放置されている。ツイッター社はヘイト投稿を禁じているのに、なぜ削除されないのか。りゅうちゃんねる取材班はツイッター・ジャパンの担当者に聞いてみた。

 ヘイトスピーチへの抗議を続ける「沖縄カウンターズ」は、ツイッターでヘイト投稿を見つけ次第、同社へ通報している。一部の投稿は削除されるが「ポリシーに違反していない」と返答があり、削除されない投稿もある。「なぜ違いが出るのか」と、メンバーも首をかしげている。

 取材班がツイッター・ジャパンに取材を申し込んだところ、広報担当者ら6人が16日、リモートでの取材に応じた。

 担当者らによると、通報がなくても、攻撃的な投稿の65%はシステムで検知される。通報があった場合は24時間365日の体制で待機するスペシャリストチームが、単語だけでなく文脈も見ながら審査し、違反の深刻度に応じて対応する。人工知能(AI)と専門家の両方で監視する体制だ。ただ、対処方針「ポリシー」を公にする一方、取材には具体的な削除基準は明らかにしなかった。

 担当者らの話を総合すると、「土人」「猿」などの言葉がヘイトに当たると認識しているが、「沖縄」という言葉が特定の個人を指しているわけではないという考え方があるようだ。攻撃対象が個人なら厳しく対処する一方、誰を指すのかあいまいな場合、判断が分かれている可能性がある。

 ツイッター社はグローバルに展開していることも背景にあるようだ。国や地域によっては、厳しい線引きが権力者によって悪用され、言論が弾圧されるのではないかという懸念もある。「ケースバイケース」の余地をあえて残すことで言論の自由を守る意図もうかがえた。

 ツイッター社としてヘイト対策の必要性を認識しつつも、担当者からは「利用者に『私たちが決めた会話』のみをさせるのはおかしい」という言葉も聞かれた。SNSのやりとりを取り扱う現場も言論の自由とヘイト投稿規制のはざまで悩み、試行錯誤しているようだ。

 対策についてさまざまな試みを続けている。新型コロナウイルスに関しては、誤解を招く情報に警告を出し、投稿を制限する対策を導入した。警告を重ねるごとに、投稿できなくなる期間が長くなる仕組みだ。また、ある地域では投稿が過熱するトピックについて、冷静さを求めるメッセージを出す仕組みもテスト中という。
 (稲福政俊)



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