興南、高校男女制す 剣道県中学校新人・県高校冬季大会


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興南―那覇 胴を決める興南の山田義斗(左)=23日、那覇市の真和志高校(大城直也撮影)

 剣道の第53回県中学校新人大会・第53回県高校冬季大会は23日、真和志高校で行われ、男女高校、中学の団体戦を行った。4チームによる決勝リーグで高校男女は興南が優勝を果たした。中学男子は石田、女子は嘉手納がそれぞれ3戦全勝で2連覇を達成した。高校の男女優勝校は全国選抜(3月、愛知)の出場権を得た。中学は派遣予定だった神埼市長旗全国選抜大会が中止となった。

<男子>全員でつなぎ決勝L全勝

 興南が決勝リーグ3戦全勝で全国切符をつかんだ。次鋒(じほう)の又吉優輔主将は「みんなでつなげての勝利。卒業生の先輩方が稽古をつけてくれたことも大きい」と感謝した。

 又吉は最終の小禄戦までの個人成績が引き分けと負け。思うような結果ではなく「最後は自分が勝って優勝につなげたかった」。強い気持ちで小禄戦に臨み、素早く相手の懐に飛び込む面2本で勝利した。「自分らしい、思い切りのいい技が出せた」と最後は納得の表情だった。

 副将の諸見里琉真は試合後、「小禄戦で自分だけ負けてしまった」と悔しさから涙を流した。「打つ前に手元が上がってしまう癖を克服したい」と成長を誓う。大将の大道祐京は、勢いよく攻め立てる相手をいなすように受けつつ「動きはよく見えていた」と見極めた瞬間に面を繰り出し、勝負を決めた。

 リーグ戦で先鋒の山田義斗は2勝と引き分け、1年の中堅・手登根煌青は小手を3本奪って全勝し、勢いをもたらした。「面が得意だが、県外遠征で面だけでは通用しなかった。それから苦手な小手も磨き上げた」と成長した姿を見せた。

 又吉主将は「攻め勝つことをテーマに目の前の一戦一戦を大事にしたい」と全国でも上位を目指す。
 (大城三太)

<女子>先鋒・玉寄の1本で決す

興南―小禄 面を決める興南の先鋒・玉寄みくに(大城直也撮影)

 高校女子の決勝リーグ最終戦。興南の相手は2勝で並び、高校新人でも競り合った小禄だった。興南の先鋒(せんぽう)、玉寄みくにが鮮やかな面を決め、これが勝負を決する1本となった。

 玉寄は「那覇戦では苦手な間合いで受け身になってしまい、2本取られて負けてしまった。とにかく強気で前へ前へ出ようと思った」。序盤から気迫の攻めで押し、積極姿勢を貫いて勝利を手にした。

 大将の島袋百々夏主将は、小学校からのライバルという小禄の仲西花音と一歩も引かない互角の勝負を展開。出だしから激しくぶつかり合い、面の応酬が続いたが、引き分けた。

 次鋒の仲程文音とともに、2戦で2本勝ちした島袋は「最後までやりきることができ、チームでつないで勝てた」と充実した表情を見せた。 (大城三太)