那覇市の琉球新報ホールで24日に開かれた第44回琉球新報活動賞の贈呈式で、4団体2個人が受賞あいさつに立った。地域に根ざして長年、地道な活動を続けたことを振り返り、今後の夢や展望を語った。
首里城下にチョウを翔ばそう会の大城安弘会長は「復帰前の沖縄では、海が観光資源になると誰も思っていなかった。その海と同じように、私たちの手でチョウを沖縄の観光資源に育てたい」と情熱をほとばしらせた。
渡嘉敷島に和太鼓を根付かせた慶良間太鼓同志会顧問の新垣徹さんは「(36年前の)スタート時、唯一あったのが熱い情熱だった。還暦を過ぎたが、演奏者、指導者として賞に恥じぬよう精進したい」と力を込めた。
新興住宅地で新旧住民を巻き込み活動してきた中城村南上原組踊保存会の仲座包子会長は「ますます気を引き締め、おごることなく社会の一隅を照らし続けていけるよう努力していく」と気持ちを新たにした。
上間フードアンドライフの上間喜壽・代表取締役会長は「沖縄天ぷらを県内外、海外にも広め、食を通じて人がつながる文化に発展させたい。これからいかようにも変えていけると信じている」と決意を語った。
独自の人形劇で沖縄文化の継承に取り組む人形劇団かじまやぁの桑江純子代表は、全てウチナーグチであいさつし「しまじまゆみぐてぃ、さとざとぅゆみぐてぃ、うちなーぬ文化ひるみてぃいちゃびん(島々や地域を回って、沖縄文化を広げていく)」と強調した。
沖縄関連本を全国展開する東洋企画印刷の大城孝代表取締役は「歴史や文化、沖縄の素晴らしさを後世に伝えるのが使命だと感じる。100年たっても価値があり、文化継承の役割を担う本作りを目指したい」と話した。
(當山幸都)