「沖水ツナ缶×地元の塩」限定販売へ シママースが無償提供で初のコラボ


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「沖水のツナ缶」を発表する(左から)シママース本舗青い海の屋嘉比元常務取締役COO、沖縄水産高校3年の樋園千波さん、同2年の金内涼風さん、福地修校長=25日、糸満市西崎の沖縄水産高校

 【糸満】沖縄水産高校(糸満市)の名物ツナ缶とシママース本舗青い海(糸満市)がコラボし、「沖水のツナ缶」を発表した。シママースの塩味とほのかな酸味がビンナガマグロのうまみを引き立て、さっぱりとした味わいに仕上がった。

 沖縄水産高では約50年前から、生徒が遠洋漁業実習で漁獲したマグロをツナ缶に加工し、毎年の文化祭で販売してきた。だがコロナ禍で学校行事は中止が相次ぎ、ツナ缶の販売機会を失った。

 シママース本舗青い海も「コロナ禍で子どもたちがやりたいことをできない中、何かできないか」(屋嘉比元常務取締約COO)と考えていたところ、沖縄水産高から依頼を受け塩を無償で提供。初のコラボが実現した。

10年ぶりにパッケージリニューアルされた「沖水のツナ缶」

 商品開発にあたり、シママース本舗の塩3種でツナ缶を試作した。開発メンバーが食べ比べた結果、「マグロのえぐみに合う」(総合学科食品科学系列3年の樋園千波さん)ことなどから「沖縄の塩シママース」が選ばれた。サンドイッチやソーメンチャンプルーにしてもおいしいという。

 校内でコンテストを開き、ツナ缶の外装も10年ぶりに刷新した。遠洋実習で生徒がかぶる帽子をマグロにかぶせ、校章をあしらうなど、手作り感を前面に押し出した。

 デザインを考案した総合学科流通ビジネス系列2年の金内涼風さんは「買ってくれる人がかわいいとか、分かりやすいデザインと思ってくれたらうれしい」と話した。

 「沖水のツナ缶」は11月の県産業教育フェアや12月の沖水祭(文化祭)など、各イベントで約500セット限定で販売を予定している。ブロック2缶とフレーク1缶を1セットとし、500円で販売する。 (比嘉璃子)