「普通の会話ができない」嘉手納基地で米軍機の爆音103デシベル 町基地対策協が調査


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米軍嘉手納基地を離陸する航空機を確認する、嘉手納町基地対策協議会のメンバーら=1日午前9時38分、嘉手納町の道の駅かでな展望台

 【嘉手納】嘉手納町基地対策協議会(上地安重会長)は1日、米軍嘉手納基地を離着陸する航空機の目視調査を道の駅かでなで実施した。午前8時~正午までの間、航空機の離着陸やタッチ・アンド・ゴーなど計58回(速報値)を確認した。騒音最大値は、午前9時14分にF35Aステルス戦闘機が北側滑走路を離陸した際に、103.6デシベルを記録した。

 100デシベルは会話がほとんど不可能とされ「電車が通る時のガード下」に相当する。

 同日は県立高校卒業式のため、午前10時から正午までの時間帯は離陸は数回のみだった。一方、KC135空中給油機やMC130特殊作戦機などの離陸が確認され、騒音は70デシベル台だった。

 調査ではアラスカ州から飛来したF35Aの飛行が目立った。同機は午前9時50分ごろまで飛行し、旋回して着陸する様子が確認された。旋回時はごう音が響いた。

 町基地対策協は年に1回、米軍機の運用状況などを把握するために目視調査を実施している。上地会長は「今日の騒音はひどく、普通の会話ができなくなるほどだ。三連協と連携して対応する」と話した。調査結果は、同協議会の広報誌などに掲載する予定。
 (石井恵理菜)