鉄骨の設計・施工業務などを営む金秀鉄工(西原町、大城健社長)が新たに第3工場を同社構内に建設する。1日に着工し9月30日に完成、10月1日から運用を開始する。工場を整備し設備を増強することで、これまでできなかった大型製品の製造が可能となり、同社は「県産建材を増やすことで沖縄に貢献していきたい」と話している。
金秀鉄工が所属する金秀グループ(呉屋守将会長)の75周年記念事業の一環。同社によると、県内のプラントや橋りょう工事などについて、近年は使用する鉄骨や構造物が大型化しているという。ただ、そうした建材はこれまで県外に発注しており、こうした需要に応えるために新たに工場を整備することになった。
構内の第1、2工場の隣接地を用地とし、敷地面積4万5541平方メートル、建築面積2454平方メートル、延べ床面積1万8342平方メートルの鉄骨造り。金秀建設が設計施工を担当する。大型の製品も製造できるよう、導入するクレーンや溶接ロボットなど設備の耐荷重性を向上させる。
第3工場建設に向け1日、地鎮祭を同社構内で実施した。金秀グループ各社の役員や地元西原町の関係者らが出席し、工事の安全を祈願した。
地鎮祭後の直会(なおらい)で大城社長は「変化していく環境、お客さまのニーズに即対応できるように、金秀グループの理念『誠実、努力、理念』の下、地域社会や地域経済発展へ社員の英知を結集したい」とあいさつした。呉屋会長は「工場は高さが約15メートルある。油断することなく気を引き締めて取り組んでほしい」と語った。
(小波津智也)