大米グループの南西海運(那覇市、下地米蔵社長)は7月から、那覇新港と宮古島市の平良港、石垣市の石垣港を結ぶ先島航路に、新造のRORO船(ロールオン・ロールオフ型貨物船)を導入する。大型の自動車などが輸送できるようになるほか、荷役作業が迅速化されるという。現在北九州航路を運航している「よね丸」の後継。
新造船は全長154メートル、幅25メートル、総トン数は約8750トンで、13メートルシャーシ92台と乗用車100台を積むことができる。航海速力は約20ノットで、積載量、速力ともに同社が所有する船舶の中で最大となる。先島航路で週に3往復する。
RORO船は、フェリーのようなランプウェイを備え、自動車が自走して乗り込むことができる。コンテナ船と比べ、クレーンを使わずに荷役作業ができることから安全で迅速な作業ができる。コンテナ船では積載できなかった大型の車両なども輸送が可能となる。
小禄大専務は「先島航路で、重機などを運ぼうと思った時に選択肢が増える。先島の皆さんの利便性向上に貢献できると思う」と話した。
広島県尾道市の内海造船で2月17日に進水式が行われた。現在、船室内外の装備取り付けを進めている。
(沖田有吾)