フカセ釣りの名手、渡嘉敷大輔さんは、この時期はチンシラーを狙って竿(さお)を出すことが多い。2月24日もチンシラーを狙って竿を出していたら、午前10時に与那原海岸で釣りをしていた釣り仲間からチンシラーが釣れたとの連絡が入った。そこでポイントを移動、正午に友達と合流し、彼のそばで竿を出した。
渡嘉敷さんは沈ませ釣りで狙ったが、普段なら餌取りが多いこのポイントなのに、この日は付け餌が取られない状況だった。こんな日はチンシラーが釣れる確率が高いことを経験から知っていたので、集中して釣りをしていると午後1時に、いきなり竿をひったくるようなアタリがあり、1.2号のチヌ竿が大きく曲がった。
必死に竿を立てて強い引きに耐える。あまりの引きに、掛かったのはタマンかもしれないと思ったが、ハリスは1.7号なので無理はできない。慎重にやり取りをして5分ほどで海面に浮いたのは大型のチンシラー。そばで見ていた友人がタモ入れをしてくれた。
その後も餌取りがいない状況だったので「あと1匹釣れるかもね」と話しながら釣りを続けていると、午後2時に同じようなアタリがあり、最初に釣れたのより少し小さなチンシラーが釣れた。帰りに釣具店で検量をすると、最初に釣れたのが51.5センチ、2.12キロの自己記録を更新するチンシラーで、次に釣れたのも良型だった。
(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)