米政府関係者が視察か 北部訓練場前の抗議テントなど


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
米軍北部訓練場のN1ゲート前のテントなどを視察した米政府関係者らしき男性(中央)ら=3日、東村高江(清水暁さん提供)

 【東】米軍北部訓練場N1ゲート前に3日、米政府関係者とみられる男性が訪れ、市民が設置したテントを視察した後、北部訓練場に入った。ヘリコプター着陸帯建設工事に反対する人々が設置したテントは、過去に沖縄防衛局が複数回撤去しているが、米側が断続的に続く反対運動に懸念を示している可能性がある。

 N1ゲート前で監視活動を続ける「『ヘリパッドいらない』住民の会」の清水暁さんによると、男性は迷彩服姿の軍人と通訳と共に3日午前9時半ごろゲート前を訪れた。テントについて「抗議している住民らが設置した」というような説明を黙って聞いていたという。

 清水さんが「私たちの家族もあなたたちの家族と同じくらい大切だ。住宅の上空を飛行しないで」と英語で書いたプラカードを掲げると、手で「分かった」というような合図を送ったという。

 北部訓練場の返還跡地に放置された米軍の廃棄物を回収しているチョウ類研究者の宮城秋乃さんもN1ゲート前に駆け付けたが、米政府関係者とみられる男性は既に基地内に入っていて接触できなかった。宮城さんは「米軍がこれだけ自然を汚しているということを認識してほしい」と原状回復を訴えた。

 琉球新報は男性の訪問目的などを米軍に質問したが、4日午後6時時点で回答はない。

(松堂秀樹)