人形眺める「世界旅行」 各国から収集した1000体を展示「コロナ禍の癒やしに」 旧塩屋小で28日まで


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これまで収集した世界の人形約千点を展示した瀬長瞳さん=3日、大宜味村の旧塩屋小学校

 【大宜味】故瀬長亀次郎さんの長女でカナダに40年以上住んでいた瀬長瞳さん(84)=那覇市出身=が代表を務める一般財団法人Hitomi World Project(瞳ワールドプロジェクト、HWP)が3日から大宜味村の旧塩屋小学校で「世界の人形展示会」を開催している。2018年にもうるま市で人形展を開催した瀬長さんは「コロナ禍でストレスを抱える人もいるが、北部地域の皆さんの癒やしと夢を与えたい」と来場を呼び掛けている。入場無料。28日まで。

 瀬長さんは1975年にカナダに移住。現在は沖縄とカナダを行き来する生活を続けている。5年ほど前にカナダの自宅の隣人から世界の人形を譲り受けた。それから自身でも人形を集め、現在は約千体を収蔵する。目標は沖縄で初めてとなる「世界の人形美術館・博物館」を作ることで、今回の展示会はそのための取り組みの一環。

 旧塩屋小学校で始まった人形展では、世界50カ国以上の人形千点が、ヨーロッパやアジアなど地域ごとに分けて陳列されている。

 1930年代にハリウッドで活躍した伝説的子役シャーリー・テンプルの人形や、100年以上前の西洋人形、戦前の米国に贈答用として送られた市松人形など多様な人形の他、ピカソの絵画のコピーなども展示した。

 同財団は昨年から大宜味村内で「断捨離ショップ」も開催しているが、コロナによるストレスで心を病んでしまった客もいるという。

 瀬長代表は「半年間会場を探し、ようやく見つけた。人形を通して世界の歴史や民俗、風習などを感じてもらい、心の癒やしにつながれば」と述べた。

 展示は午前10時~午後4時。問い合わせは瀬長さん(電話)080(6480)4312。
 (松堂秀樹)