「必要な額積み上げた」沖縄相、一括交付金の減額問われ 衆院沖縄北方委


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 【東京】衆院沖縄北方対策特別委員会が7日、開かれた。3月末で期限切れとなる沖縄振興特別措置法の改正案など、沖縄関連法案の審議が始まった。沖縄で深刻化する「子どもの貧困」に関連した若年妊産婦の割合の高さや、鉄軌道、一括交付金の在り方などについて質疑があり、西銘恒三郎沖縄担当相らが答弁した。沖北委は9日にも開かれ、自民党は同日中の法案採決を提案している。

 鉄軌道の導入について赤嶺政賢氏(共産)は、河野太郎前沖縄担当相が昨年6月の沖北委で「積極的にやるべきだ」と答弁した点を踏まえ、「具体的な検討に入るべき段階だ」とした。

 西銘氏は、導入コストに対する経済効果「費用便益費(B/C)」の数字を根拠に、「直ちに事業化を決定する段階ではない」としつつも、本島北部の世界自然遺産登録など「需要増加につながる動きがみられる」と指摘。「引き続き整備の在り方について検討する」と述べた。

 22年度予算で一括交付金が大幅減額された理由を問う声が各議員から上がった。新垣邦男氏(社民)は、減額と共に各市町村が大型事業を行う際の「特別枠」が廃止された点を踏まえ、「弾力的な措置ができないのか」と見解を求めた。

 西銘氏は、「必要な所要額は積み上げた」とし、「自主財源も含むさまざまな財源を適切に組み合わせて施策展開を図ってほしい」とした。

 12年度開始の一括交付金制度を巡り、吉田豊史氏(維新)が「復帰から50年間続けてきた枠組み」という自身の認識に基づき、費用対効果の点から制度見直しを求めた。これに対し西銘氏は「50年前はなかった」と前提を正した上で、「(存続を求める)市町村や県の思いは本当に強いものがある」と必要性を強調した。
 (安里洋輔)