公園湧き水から基準4倍PFAS 2020年、宜野湾大謝名で整備中 浄化装置設置へ


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湧き水が汚染されていることが分かった整備中の「てぃーちがー公園」=10日、宜野湾市大謝名

 【宜野湾】沖縄県宜野湾市大謝名で市が整備を進めている「てぃーちがー公園」の湧き水から2020年7月、有害性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で検出されていたことが10日までに分かった。PFOSとPFOAの合計値が1リットル当たり210ナノグラムで、国の暫定指針値(同50ナノグラム)の約4倍だった。市は防衛省予算で22年度に浄化装置を設置し、安全性が確認できれば湧き水の利用を開始する方針だ。

 市によると「てぃーちがー公園」は湧き水をポンプでくめるよう整備を進めている。湧き水は市大謝名の「しちゃばる公園」や隣接する歩道沿いの水路まで引く計画。

 「てぃーちがー公園」は市が防衛省の防衛施設周辺整備統合事業の予算を活用して整備を進めている。湧き水の利用が整備に欠かせないため、浄化装置にも防衛省予算が付く見通し。浄化装置には活性炭を使う。公園の飲料水は上水道を使う。

 市議会は9日の3月定例会で「てぃーちがー公園」の整備に関する補正予算案を賛成多数で可決した。

 市内では19年、真志喜にある「わかたけ児童公園」の池から1リットル当たり690ナノグラムのPFOSとPFOAが検出された。(宮城隆尋)