多様な愛の形知って LGBTQ、写真やイラストで発信 4月から南城美術館で企画展


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「いろんな想(アイ)のカタチ展」を企画した比嘉利加さん(左)と平良友里奈さん=5日、南風原町の南風原文化センター

 【南城】セクシャルマイノリティーなど、多様性をテーマにした企画展「いろんな想(アイ)のカタチ」展が4月1日から南城市知念安座真の南城美術館で開幕する。県内で活動する写真家やアーティストの作品を通して、多様性について身近に知ってもらおうと、セクシャルマイノリティーの当事者や理解者、支援者の「アライ」のメンバーが企画した。

 同館の展示スペースには、写真家として活動する大脇恵太さんが、セクシャルマイノリティーの当事者の日常を撮影した作品や、筆文字アーティストの鳥海勝子さん、イラストレーターのICh(イチ)さん、Syanon(シャノン)さんの作品なども展示される。

 主催メンバーの一人で女性、男性のどちらにも当てはまらないと自認する「Xジェンダー」の当事者の比嘉利加さん(30)は「若い世代を中心に多様性への理解が深まる一方、自分の親世代以上は理解がまだ浅いと感じている。たくさんの方に来てもらい、多様な愛の形があることを知ってほしい」と呼び掛けた。

 比嘉さんと取り組む市在住の平良友里奈さん(34)は「比嘉さんと知り合って、初めてLGBTQのことを知った。アライの一人として、一人一人が自分らしく生きられる社会にしていけるようにしたい」と語った。

 4月3日にはライブやワークショップなどを開催するほか、8、16の両日にはトークイベントなども開かれる。企画展は5月3日まで。

 主催するピーチフェス実行委員会は、運営費用を目的にクラウドファンディング(CF)での支援を呼び掛けている。目標額は30万円。募集の締め切りは4月15日。問い合わせは比嘉(電話)080(3991)1652。CFは琉球新報のサイト「YUIMA」で実施している。同サイトはhttps://yuima-okinawa.jp/project/detail/936から。
 (金城実倫)